Pixmend

イラストを線を溶かさずに拡大する

線画は写真とは違う壊れ方をします。写真に効く設定は、絵にとっては線を甘くする設定です。

約 3 分

手順

  1. 絵をページにドロップする
    Pixmend を開いてファイルをドラッグします。アップロードは発生しません。
  2. イラスト向けモデルに切り替える
    写真向けモデルは質感に寄せて調整されているため、綺麗な線を甘くします。
  3. まず x2 から試す
    x4 は、出力先が本当にその画素数を必要とするときだけにします。
  4. 等倍で線を確認する
    比較スライダーを 100% で使い、線の端と細い線を見ます。

イラストは、拡大したときに写真とは違う壊れ方をします。写真は少し甘くなっても写真として読めますが、線が甘くなった絵は「失敗」として読まれます。ここを外さないための要点は、ほとんどが写真向けに設計された設定を使わないことに尽きます。

線画のほうが難しい理由

写真はほぼ全面が質感でできています。肌、布、葉、ノイズ。質感をうまく組み立て直すモデルなら、それだけで良く見えます。

絵は逆です。広い平坦な面と、情報のほとんどを担う細く高コントラストな線。平坦な塗りに質感が足されると、汚れて見えます。線が 1 画素甘くなるだけで線の太さの印象が変わり、入り抜きのある線では、絵の性格そのものが変わります。

つまりイラストを拡大するときの目標は「ディテールを足す」ことではありません。線をそのままの形で、大きいサイズにすることです。

イラスト向けモデルを使う

写真向けとは別に、イラスト向けに調整されたモデルがあります。綺麗な線を持つ画像なら、違いは見れば分かります。 Apple Silicon のノート PC では、1024 画素四方の画像を x4 にする処理が約 3.9 秒です。

写真向けモデルに通すと、画面に合わせた表示では問題なく見えて、等倍で見ると崩れているものが出てきます。線の端がわずかに丸まり、細い線が消えかかり、平坦な面に、元の絵には無かった質感がうっすら乗ります。

倍率は控えめにする

x4 は x2 と比べて、はるかに広い面積をモデルに埋めさせます。質感が相手ならたいてい問題ありませんが、絵の場合は作らせる量が増えるほど、線が変わる機会が増えます

まず x2 から始めてください。 x4 は、大きく印刷するなど、出力先が本当にその画素数を必要とするときだけです。既定として使うものではありません。

ノイズ除去は慎重に

ノイズ除去は圧縮された写真に効きます。綺麗な線画にかけると、線の内側にある微妙なムラを平らにしてしまうことがあります。手で描いた線が手描きに見えるのは、そのムラのおかげです。

ペイントソフトから出して PNG で 1 回保存しただけの絵なら、除去すべきノイズはありません。 JPEG で保存した、あるいはチャットアプリを経由した絵なら乗っているので、中くらいの設定を試す価値があります。

結果を確認するときに見る場所

画面に合わせるのではなく 100% で見比べ、特に次を見てください。

  • 線の端と入り抜き。 甘さが最初に出る場所です。
  • 絵の中でいちばん細い線。 ハッチング、まつ毛、髪の毛。
  • 平坦な塗り。 平坦なままであるべきです。現れた質感は作られたものです。
  • 色の境界。 硬い色境界に沿って縁取りが出たら、設定が強すぎます。

これができないこと

描き直しはしません。 元が小さく強く圧縮された絵のサムネイルなら、その時点で線はすでに壊れています。拡大しても、壊れた線が大きくなるだけで、綺麗な線にはなりません。

絵柄も変えません。 これは意図的な設計です。ここで使っているモデルは、ありそうなものを生成するのではなく、そこにあるものを組み立て直します。キャラクターの設定を崩せない場面で欲しいのは、その性質のほうです。

処理はすべてブラウザの中で行われるので、未公開の作品が端末から出ることはありません。イラストの場合、たいていそこが本題です。