スクリーンショットを拡大するとき効くもの・効かないもの
スクリーンショットは小さい文字以外はよく拡大できます。撮り直せる状況なら、拡大より撮り直しのほうが確実です。
手順
- 拡大より先に撮り直せないか考える
ページやアプリを拡大してから撮り直します。撮り直した画像には本物の画素があり、拡大には推測しかありません。 - UI のキャプチャはイラストモードで
平坦な色と硬い輪郭は線画と同じ構造なので、写真用モデルより イラスト用モデルのほうが合います。 - 拡大する前に切り抜く
必要な範囲だけに切り抜いておくと、出力が小さくなり処理も短くなります。 - 文字は 100% で確かめる
before / after を等倍で見比べ、いちばん小さい文字を見ます。拡大が最初に破綻するのはそこです。
スクリーンショットは、小さい文字以外はよく拡大できます。 困ったことに、拡大したい理由はたいていその小さい文字です。それ以外 — パネル、アイコン、グラフ、キャプチャの中に写っている写真 — は綺麗に返ってきます。文字が目的でないなら Pixmend を開くだけで済みますし、文字が目的なら以下を読んでください。
撮り直せるなら、撮り直したほうが速い
スクリーンショットは写真ではありません。画素はソフトウェアが描いたものなので、たいていは同じ絵をもう一度、大きいサイズで作れます。推測されたディテールではなく本物のディテールが手に入るので、結果は必ずそちらが上です。
- Web ページ: ブラウザを拡大してから撮る。開発者ツールで device pixel ratio を上げて撮る方法もあります
- アプリのウィンドウ: ウィンドウを大きくする、あるいはディスプレイの拡大率を上げて撮り直す
- 資料・スライド・グラフ: 画面を撮るのではなく、必要なサイズで画像や PDF に書き出す
拡大は、もう撮り直せないもののための手段です。チャットに流れてきた画像、不具合報告に添付された画像、保存済みのページ、動画のコマ。撮り直せるなら撮り直してください。最初から画素を持っているキャプチャに勝てるモデルはありません。
よく拡大できるもの、できないもの
| キャプチャの部位 | 結果 | 理由 |
|---|---|---|
| 中に写っている写真・動画のコマ | 良い | モデルが本来対象にしているもの |
| アイコン、ロゴ、平坦なパネル | 良い | 平坦な色に硬い輪郭という、復元しやすい構造 |
| グラフ、図、大きい見出し | だいたい良い | 境界のはっきりした大きな形 |
| 読める大きさの本文 | 許容範囲 | 輪郭は整い、字の形は保たれる |
| 小さい文字・アンチエイリアスの効いた文字 | 苦手 | モデルは文字を知らず、輪郭しか見ていない |
| 髪の毛のような細線、1px の枠線、ディザのグラデーション | まちまち | 細い線は太ったり、わずかにずれたりする |
正直に苦手なのは小さい文字です。 モデルは「文字」という概念を持たず、与えられた画素からもっともらしい輪郭を組み立てます。文字の高さが数ピクセルしかないとき、その画素はもうその文字を一意に決めていません。返ってくるのは、ぱっと見はくっきりした文字に見えて、よく見ると同じ文字ではない形です。目的が可読性 — 型番、エラーメッセージ、表の中の数値 — なら、拡大では解決しません。くっきりして見える結果のほうが、ぼやけた結果より危険です。
スクリーンショット向けの設定
UI のキャプチャはイラストモードです。UI は平坦な色を意図的な輪郭で区切ったもので、線画と同じ構造をしています。写真用モデルはその輪郭を甘くする方向に働きます。キャプチャの大半が写真や動画のコマで、UI が少し写っているだけなら写真モードにします。
ノイズ除去(DN)は写真モードのときだけ効きます。OS が保存したスクリーンショットは無劣化なので消すものが無く、設定は既定のままで構いません。チャットを経由したスクリーンショットは輪郭ごとに圧縮の傷が付いた JPEG なので、写真モードで通すなら強めにすると拡大と同時に取れます。
拡大の前に切り抜いてください。 スクリーンショットの大半は用の無い UI です。必要な範囲だけに切ると、同じ結果を小さい出力で得られます。入力の上限は 12.6MP で、全画面のキャプチャ 1 枚は収まりますが、マルチモニタの横長キャプチャは超えることがあります。
書き出しは PNG です。スクリーンショットは平坦な色と文字でできていて、これは JPEG がいちばん苦手とする中身です。せっかく取った傷を、保存時に入れ直すことになります。
試す順番
- 大きいサイズで撮り直す。 下のどれより速く、結果も良い
- 撮り直せないなら、切り抜いてイラストモードで拡大し、100% で結果を見る
- それでも小さい文字が必要なら、元の画像を読んで自分で打ち直す。言葉を書き起こすのは誠実ですが、くっきりさせた推測はそうではありません
3 番目をはっきり書くのは、そこがこの道具にできないことだからです。ここでは無いディテールを作り出しません。初回にモデルとランタイムで 11.6MB ほど取得し、あとはすべてブラウザの中のあなたの GPU で動き、返ってくるのはそのファイルに元からあったものを大きくした結果です。スクリーンショットにおいては、それは絵を直すことであって、文字を直すことではありません。