倍率とノイズ除去をどう選ぶか(設定の読み方)
設定はモード・倍率・DN の 3 つだけです。結果を決めるのはモードで、x2 は「速いほう」ではありません。
手順
- モードを画像の中身に合わせる
写真なら「写真」、絵や線画なら「イラスト」を選びます。結果がいちばん変わるのはこの設定です。 - 必要な出力サイズから倍率を決める
大きすぎるとき以外は x4 で、行き過ぎるなら x2 にします。速さのための設定ではありません。 - DN はファイルの経歴で決める
普通の写真は「弱」のまま、強く圧縮された JPEG は「強」、粒子を残したいときだけ「なし」にします。 - 保存する前に等倍で見る
before / after を 100% で見比べ、設定は一度に 1 つだけ変えてやり直します。
画像の上にある設定は 3 つだけで、隠れているものはありません。モード・倍率・DN です。既定値(写真 / x4 / DN 弱)は普通の写真に対して正しいので、それなら Pixmend を開くだけで済みます。このページは既定値が合わないときの話で、要点は 2 つです。結果を決めるのはモードであること、そして x2 は速いほうではないことです。
3 つの設定
| 設定 | 選択肢 | 既定 | 決まること |
|---|---|---|---|
| モード | 写真 / イラスト | 写真 | どのモデルが動くか。差がいちばん大きい |
| 倍率 | x2 / x4 | x4 | 出力の大きさ。所要時間ではない |
| DN | なし / 弱 / 強 | 弱 | 圧縮の傷と粒子をどれだけ消すか。写真モードのときだけ出る |
イラストに切り替えると DN は消えます。作りかけではなく、イラスト用のモデルにはノイズ除去の段が無いので選ぶものが無いからです。写真に戻せば設定はそのまま残っています。
いちばん効くのはモード
写真と絵は壊れ方が違うので、モデルも別に用意してあります。写真は粒子と階調と緩やかな輪郭でできています。絵は線で囲まれた平坦な色で、線そのものが絵です。硬い輪郭を「均すべきもの」として扱うモデルに絵を通すと、少し溶けた状態で返ってきます。
判断するのは題材ではなく何でできているかです。描かれた人物画はイラストで、絵を撮影した写真は写真です。UI のスクリーンショット、漫画、ロゴ、ドット絵はどれも線画に近い振る舞いをするので、イラストから試すほうが当たります。
迷うなら両方で走らせてください。処理は自分の端末の中で終わり、1 回ごとの費用はありません。 100% で 2 つの結果を見比べるほうが、考えるより速く決着します。
倍率は大きさの設定で、速さの設定ではない
x2 は小さいモデルを動かしているのではありません。x4 のモデルを走らせてから出力を縮めています。つまり処理量も時間も x4 と同じです。早く終わらせたくて x2 を選んでも意味がありませんし、入力サイズの上限に引っかかったときに倍率を下げても通らないのは、同じ理由です。
x2 を選ぶのは、次のどれかに当たるときだけです。
- x4 だと大きすぎる。 1500 px の写真は x4 で横 6000 px になり、多くの用途には過剰です
- 出力が大きすぎて弾かれる。 出力には 1 辺の上限があり、走らせる前に画面がそう言います
- 見た目が好みだから。 縮小すると細かいアーティファクトは目立たなくなるので、同じ大きさで見比べると x2 のほうが綺麗に見えることがあります
それ以外は x4 でよく、大きすぎるなら後から自分で縮めれば済みます。時間を決めているのは入力の画素数で、選んだ倍率ではありません。
DN は「どこを通ってきたファイルか」で決める
適切なノイズ除去は、写っているものではなく、そのファイルの経歴から決まります。
| 設定 | 選ぶとき | 何が起きるか |
|---|---|---|
| なし | 粒子が画の一部のとき(フィルム、意図的なテクスチャ) | 何も消さない。粒子も一緒に大きくなる |
| 弱 | 普通の写真、カメラから出したファイル、迷うとき | 既定。質感を潰さずに軽い圧縮の傷を取る |
| 強 | チャットや SNS を経由した、何度も保存し直されたファイル | ブロックと輪郭まわりのちらつきが取れる。細かい質感は失う |
「なし」はディテールを守る設定ではありません。 ファイルにあるものを全部残す設定で、そこには圧縮の傷も含まれ、拡大すれば傷も大きくなります。粒子を残したいと分かっているときに選ぶもので、既定として使うものではありません。
「強」は実際の傷を狙った設定なので、きれいなファイルに当てると、残したかった質感 — 肌・布・葉 — まで均されます。のっぺりして返ってきたら、まずここを戻します。
どの設定でも変えられないこと
3 つのどれも、無いディテールを作り出しません。ファイルに無いものを描き足さないのがこの道具の趣旨であり、同時に上限でもあります。小さく強く圧縮された画像は、綺麗で大きくはなりますが、復元されたわけではありません。
入力の上限は 12.6MP で、かかるのは入力の側です。初回はモデルとランタイムで 11.6MB ほど取得し、その後は端末内に保存されます。1024×1024 の写真で 7.1 秒、同じ大きさのイラストで 3.9 秒です。どの設定でも画像がブラウザから出ることはなく、処理中に DevTools の Network タブが静かなままであることで確認できます。
設定の変え方
一度に 1 つだけ変えて、100% で見ます。 画面に合わせた表示ではなく等倍です。 2 つ同時に変えると、どちらが効いたのか分からなくなります。順番はモードが先(結果がいちばん動くため)、次に DN、倍率は最後です。倍率は出力の性格を変えず、大きさだけを変えるからです。